2020年の教育改革に先駆けて、
本校の可能性をさらに広げ、高める試みを重ねています。
2018年度は、未来社会に挑む学校として「宝仙学園小学校で身につけさせたい力をまとめる」をテーマに授業研究を進めてきました。
それは、「子どもたちの未来のために、私たちができること」を探る1年間だったとも言い換えることができます。
2018年・1学期
映画「Most Likely to Succeed」を視聴し、「未来を切り拓く力」について、ディスカッションを行いました。
研究授業「創造探究」5年 担任 蒔田紀彦・加藤朋生
「戸隠(長野県戸隠高原 林間学校実施場所)の力になりたい」という子どもたちの思いを大切にデザインされた授業。7月の林間学校では、自分たちの研究テーマごとに行き先を決め、現地を取材。戸隠の魅力を発信しました。
学校という枠を越えた、社会とつながる学びのデザインが生まれました。
・2学期
研究授業「国語」2年 担任 鴻巣将一朗
興味のある野菜について、タブレットを活用してプレゼンテーションスライドを作成。
2年生ながらにして、こんなにもICT機器を使いこなせるということ、そして、豊かにコミュニケーションをとることができることを実感した活動でした。
秋の公開授業研究会「あったらいいな災害アイデアプロジェクト」社会科 中村優希・国語科 加藤朋生・図画工作科 百瀬剛
災害時にあったらいいなぁと思う製品や仕組みを考え、プロトタイプの製作やプレゼンテーションを行いました。社会・国語・図工を横断した、企画力を育てる活動でした。
・3学期
研究授業「触れて伝わる形」4年 図画工作科 百瀬剛
「目の見えない世界」を体感する授業。
アイマスクして粘土で「気持ちのいい形」を作ったり、
中野区視覚障害者福祉協会からゲストスピーカーをお招きして、粘土で作った動物の作品を触わっていただきどんな動物でどんな雰囲気なのかを伝えられるか、感じ取ってもらえるかという授業を行いました。
研究授業は、付属の中学・高校理数インターや子ども教育宝仙大学の先生方にも来ていただき、また、公開授業研究会では全国から他校の先生方や企業の方々にもお越しいただきました。。
様々な視点を持った方々が交わることで、学びのデザインの幅が広がっていくと考えています。
これからの学びを考えていく上で、人と人とのつながりは大変重要です。
2018年度の一年間を通じて、全ての教員が学校の外で学び、その情報を校内でシェアをする研修報告会も開催しました。高い専門性を兼ね備えた教員同士が、お互いに発想を出し合い、新たな学びの機会を創り出していくことは大変有意義な時間となりました。
それに加え、本校で初となる全学年保護者対象研修会Hosen Edu.Sessionsも開催しました。保護者の皆様と語り合いながら、未来の学びについて考える機会となりました。これからも保護者と教師が共に学び合う文化を作っていきたいと考えています。
そして、研究を重ねていく中で、私たちは、新たな学びのデザインを取り入れていくことを考えはじめました。
それは教科という枠を越えて、他教科の視点も取り入れて多角的にアプローチをし、学校という枠を超えて社会とシームレスな学びの必要性につながりました。
そして、正解がない問いに対して、または正解が一つとは限らない問いに対して、自分なりに考え、答えを創り出していこうとする人を育てていきたいという思いを抱くに至りました。
私たちの挑戦は、まだまだ始まったばかりです。今年度も、子どもたちが学びを深めてけるよう授業研究を継続してまいります。
研究部主任 加藤 朋生