宝仙学園小学校は、開校73年目となり、伝統の継承と発展を目指しながら、様々な教育活動を展開しています。また、宝仙学園としては、2028年には創立100周年となり、学園は100周年記念行事として連携棟を建設します。この学び舎は、「宝仙学園ならでは小中高一貫教育をめざした理想の学び舎」を目指し、さらに、幼小中高大の連携を深め、新たな学びの推進を目指しています。
本校では、子どもたちを中心に据えた様々な活動に意欲的に取組み、より充実した教育活動を進めています。笑顔が広がる中、子どもたちは、勉強や行事を全力で頑張り、明るく楽しい学校生活を過ごしています。
教育方針は、「自ら学び チャレンジと共創から未来をつむぐ」とし、これからの社会において、自ら学び「挑戦」すること、共創では多様な立場の人たちと対話をしながら、新しい価値を「共」に「創」り上げていくことこそが、未来につながる学びとして大切であると考えています。
今年度の宝仙学園小学校の教育活動の重点目標を紹介します。
1, 仏教の精神に触れ、豊かな心を育てる
子どもたちは、毎朝正門で元気に挨拶をし、観音様に手を合わせて、一日が始まります。本校では、仏教哲学に触れる機会を増やしています。人は決して一人では生きていけません。「縁」を大切にして、様々なものとのつながりを感じる中で、子どもたちとお互いに認め合い学び合う「慈悲の心」を育んでいきます。
2.「共創」の力を育てる活動をさらに充実させていきます
子どもたちが互いに学び合い、その成長していくことを支援していくことが私たちの大きな役割である考えています。授業はもちろん、行事や自主自治的な活動、仏教行事も子どもたちの成長のためにとても大切な教育活動です。
今年度も宿泊行事や仏教的活動もさらに発展させていきたいと考えています。本校では学校のハブ化を進めてきました。昨年度実施した「宝仙ミライ学びフェスタ」のように、保護者や卒業生さらには外部企業や地域の皆様と協力しながら、子どもたちの授業をサポートし、視野を広げていくとともに学びを深めてきました。このような活動を通して、「共創」の取組みをより進化していきたいと考えています。
3.「みつける、きめる、つむぐ、自他の意志を尊重する子どもたちの育成」
研究活動は、宝仙学園小の教育活動の土台です。今年度も「みつける、きめる、つむぐ、自他の意志を尊重する子どもたちの育成」を研究テーマとして研究活動を推進しています。今年度の研究テーマには、子どもが自分の意志(やりたいと思う意欲)が持てるような授業づくりについて研究し、学習内容や環境を整えていく必要があると考えています。
「みつける、きめる、つむぐ」の学習活動を意図的に行うことで、子どもたちが仲間の思いにも耳を傾けて、心をつなげられるような授業を目指していきます。
4.さらなるICT教育の推進
本校は、いち早くICT教育に取組み推進をしてきました。ITCの活用は、特に進んでいると自負しております。全学年で、BYOD(Choose Your Own Dvice)として、iPadを各家庭で用意していただいています。すべての学年・すべての教科で活用し、調べ学習、プレゼンテーション、コミュニケーションなどの学習を深めていくための、「学びの道具」として日常的に活用しています。
5.アドミッションポリシーとディプロマポリシーを育てる
アドミッションポリシーとディプロマポリシーとして、宝仙学園小学校では、子どもたちに身につけさせたい力を明示しています。アドミッションポリシーは、入学者受け入れの方針で、「自分のことは自分でできる子」「友達と協力できる子」「よく考えていっしょうけんめいにとりくむ子」です。そして、本校で6年間学び育つ中で、卒業時までに身につけたい能力(ディプロマポリシー)として、「自ら学ぶ人」「ともに学ぶ人」「学びを未来に繋げる人」をしっかり身につけられるように指導していきます。これらの活動を通じて、
「自ら学び チャレンジと共創から未来をつむぐ」の具現化をめざし、子どもたちの「品格と知性」を6年間しっかり育てていきます。
本校では、「品格と知性を兼ね備えた人を造る」の建学の精神のもと、豊かな人間性と学力を着実に育んでいきます。さらに教育活動の原点として、子どもたちと一緒に仏教哲学を学び続けていきたいと考えています。授業・学校生活の主役は子どもたち自身です。一人ひとりの子どもが、生き生きと進んで学ぶ姿にこそ、宝仙学園小学校の教育成果が現れていると信じています。今後もさらにこの教育のポリシーを深め、子どもたちの姿で語れる学校を目指していきます。
宝仙学園小学校 校長 西島勇