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HosenTV × 父母会コラボ企画Ⅲ 『オーケストラをききにいってみよう~今日はプロコフィエフ~』

投稿日2021/12/26

【2021年12月16日】

HosenTV父母会コラボ企画も今回で3回目となりました(Hosen TVとしては43回目となります)。

今回は音楽研究家の菊間史織さんにご出演いただきました。

 

第5波が収束を迎えたと思いきや新たな変異株が現れ、まだまだ予断を許さないコロナ禍ではありますが、少しずつ音楽や演劇などの公演も再開されています。

今回はクラシック音楽やその演奏会を楽しむためのヒントを教えていただこうという企画です。約80名のご参加をいただきました。

まず、菊間さんのご卒業された芸大の音楽学部楽理科とはどんなところか?というところからお話は始まりました。

芸大の音楽学部というと楽器の演奏や声楽を専攻するところというイメージが強いのですが、楽理科はさまざまな国の音楽やその歴史のことについて勉強するところだそうです。

そして卒業生は作曲家や演奏家と聴き手を結ぶ様々なお仕事に関わっていらっしゃいます。「音楽が好き」という思いをこんな形で将来の進路につなげることもできるんですね。

菊間さんがこのHosenTVの企画をお引き受けくださったのも、多くの子どもたちにクラシック音楽の楽しさを知ってほしいという思いからだそうです。

菊間さんが研究されているプロコフィエフも、同じ思いをこめて『ピーターと狼』という子ども向けのオーケストラ入門曲を作っています。楽器のメロディ一つ一つがお話の登場人物を表わしていて、ナレーターの楽しい語りとともに、音楽でお話がつづられていきます。(ここでちょっとだけ聴かせていただきました。

(プロコフィエフが、どんな時代に、どんな人たちと、どんなふうにこの曲を作っていったかは、菊間さんのご著書『ピーターと狼の点と線』(音楽之友社)に詳しく書かれています!)

 今回は、同じプロコフィエフの作品で一曲、『ロミオとジュリエット』という組曲を取り上げます。

その前に、長いクラシックの演奏会、どんなふうに楽しんだらよいのでしょうか?菊間さんは3つのポイントを挙げてくださいました。

① 演奏をしている人を見て楽しむ

② 知っている曲だと楽しめる

③ 作曲家がどういう曲を作りたかったのかを考えると、もっと楽しい!

 演奏会に行く前に、どんな人が演奏するのかな?どんな楽器が出てくるのかな?どんな曲なんだろう?この作曲家はいつごろのどんな人だったんだろう?と、ちょっと「予習」してみましょう!

 

 

菊間さんは小学生と幼稚園生の二人のお子さんのお母さんでもあります。お子さんたちと演奏会に行く前に、演奏される『ロミオとジュリエット』組曲の一曲、『モンタギュー家とキャピュレット家』という曲について、お子さんたちと次のような話をしました。

 

「うちはモンタギュー家なんかよりえらいんだぞ!といばっているキャピュレット家の舞踏会の音楽を作るとしたら、どんな音楽にする?」

低い音でゆっくり弾く」「足を踏み鳴らす」

実はプロコフィエフの答えも同じ。さらに別の曲で使った「決闘」を表わすメロディーも加えて、物語の悲しい結末を暗示させてもいるんです。(ここでもちょっとだけ聴かせていただきました。)

 そんなことを話しながら何度かお子さんたちと曲を聴いたそうです。そのおかげで、演奏会では「あの曲だ!」と気がついて、とても嬉しそうだったとか。


演奏会では目の前で、大勢の人たちが、何万時間もかけて練習してきた楽器で、曲を演奏しています。そのパワーをぜひ感じてみてください!(高価な1階席でなく2階席でも、良い音で、演奏者全体を見渡せるのでお勧めです。)そして行く前にぜひ曲を聴いてみてください!と熱いメッセージでお話を締めくくられました 。

 

  

菊間さま

この度はHosenTVにご出演いただきましてありがとうございました。子どもたちにクラシック音楽に親しんでもらいたいけれど、そのためにはどうすれば良いか悩んでいらっしゃる保護者の方も多いと思います。ちょっとした準備で、オーケストラやクラシック音楽がとても身近に感じられるようになるという今回のお話を伺い、大変心強く思いました。今後のご研究の益々のご発展をお祈りいたしております。


先生方

お忙しい中、配信方法など様々なご提案をいただき、ご支援下さいましてありがとうございました。私共で準備をいたしました間に、先生方のこれまでのご苦労がいかばかりであったかと思いいたり、感謝の思いを新たに致しました。厚く御礼申し上げます。