木々の緑が深みを増し、夏めいてきました。宝仙寺や校庭のいちょうの葉も緑が鮮やかになっています。正門の観音様の横にある紫陽花もきれいに咲き始めました。
新年度が始まって、二か月が過ぎました。子どもたちは、しっかり学習に取り組んでいます。1年生も学校に慣れ、元気に過ごしています。
今年度は、コロナ感染予防対策は行いながら、すべての学年で進級遠足や写生会に出かけることができています。子どもたちも久しぶりにみんなと一緒に校外学習に出かけることができて、本当にうれしそうで笑顔がはじけていました。1年と6年の遠足では、ペアを組んで活動し楽しく異学年交流も行うこともできました。
今後も2泊3日の宿泊行事として、6年生は6月に修学旅行、5年生は7月に夏季学校を行います。また、仏教行事である「みたま祭り」も実施します。子どもたちも私たちもとても楽しみにしているところです。さらに、宝仙学園小学校の卒業生とその父母の会である「宝友会」の総会も3年ぶりに開催されます。徐々にできる活動を増やしていきます。
さて、宝仙学園小学校では、子どもたちの学びを深めるためには常に教師の授業改善が必要であると考え、毎年研究活動に取組んでいます。
今回の研究テーマは、『主語が学習者となる学びのデザイン~子どもの目的を生み出す問い~』とし、そのテーマとしては、今年度が2年目となります。
これまでの学習活動では、教師主導の授業が多く、子どもたちは受け身になりがちでした。今私たちが目指している学習活動の「学習者中心の授業デザイン」は、生活面と学習面の「基礎・基本」を大切にし、主体的に学習に取組む姿勢の習慣化を育んでいくものです。授業では、子どもたちが主体的に取組むような「問い」を投げかけ、「インプット・アウトプット・フィードバックの学びのサイクル」を意識した「学習者中心の学び」の授業づくりを、教員がチームとなって取組んでいます。
そこで、2年間の研究活動のまとめである研究発表会「宝仙教育カンファレンス」を6月25日(土)に開催いたします。この研究発表会の第一目的は、「いつも楽しく真剣に一生懸命に学んでいる宝仙小の子どもたちの姿を見ていただく」ことにあります。子どもたちの頑張っている姿を参観していただくと同時に、先生方の新しい授業への取り組みを提案する場でもあります。
これまで情報通信総合研究所特別研究員 平井聡一郎氏、教育報道出版社代表 梶浦真氏、京都芸術大学教授 本間正人(本校14期卒業生)氏の、3名の先生方にご指導を受けながら、研究活動に取り組んできました。
カンファレンス当日は、教育関係者の方々に2時間研究授業を参観していただき、その後、まず参加者とのセッションを行います。午後は講師の先生方によるトークセッションを行い、「本校の研究の取り組みの意義について、これからの授業や教育活動で大切にすることなどについての提案」をしていただきます。今回はコロナ対策のために、対面での参加者は75名に制限して、後の方々はオンラインでの参加とする、来校型・オンライン型の「ハイブリッド開催」とさせていただきます。この宝仙カンファレンスを通して、さらに授業力を向上させていきたいと考えています。
6月には、各学年の父母会もあります。保護者の皆様が、学校に足を運んでいただく機会を増やしていければと思います。梅雨の季節となりますが、体調にお気を付けてお過ごしください。
宝仙学園小学校 校長 西島勇