早春の候、三寒四温の言葉通り寒さと温かさが入り混じる毎日になっています。昨日は春を感じる日でしたが、今日はまた、冬の寒さが戻っています。学校では感染症の流行などはありませんが、引き継き体調の管理をしっかりしていきたいと思います。
先週の28日(金)午前中に「6年生を送る会」と「6年生の卒業研究発表会」が行われました。今年の「6年生を送る会」は、久しぶりに全学年が講堂に集まり実施しました。1年生が作った「メッセージ入りのメダル」を首に掛けた6年生の入場から始まりました。6年生はすでに笑顔にあふれていました。今年も1~5年生までのそれぞれの学年の特色ある心のこもったメッセージがあり、6年生に感謝の気持ちを表しました。会の最後には、6年生からのメッセージと「宝仙讃歌」の力強い歌声が届けられました。そのメッセージの中では、6年生が、1年間担当した1年生の名前を各々呼び、温かく見守ってきた姿が見られました。1年生もとても喜んでいました。会の終わりには、花道を作り全員で6年生のお見送りをしました。心温まる素晴らしい「6年生を送る会」になりました。
午後は、6年生の「卒業研究発表会」がありました。本校では、1年生から探究学習の活動を進めています。6年生の卒業研究発表は、この活動の集大成として位置付けています。卒業研究は、1人1人が自分でテーマを考え仮説を立て、自分自身で調べて資料を集めることから始め、仲間との話し合いをすることでより研究を深めていきます。今年度も、外部のコーディネーターや保護者の方々に「応援ミーティング」として関わっていただき、学びを深めていきました。さらにこの卒業研究では、わかりやすくまとめ発表する「プレゼンテーション能力」を育むことも大切な目標としています。 今回も、より高いレベルでの発表ができたと思います。6年生の保護者を中心に、多くの保護者の皆様が参観して、子どもたちを応援していただきました。ありがとうございました。
さて、3月は一年間のまとめ、そして次年度に向けての準備をしていく時期となります。
今年度本校では、「自ら学び チャレンジと共創から未来をつむぐ」教育方針として、特に二つのことに力を入れて取り組んできました。
一つは、教育活動に保護者の方々や卒業生、外部の方々に参加していただき、子どもたちの学びを深めていくことです。夏に行われた「宝仙小ミライ学びフェスタ」は、その活動の中心でした。フェスタ当日は、「研究者(はかせ)」「宇宙工学」「音楽プロデューサー」「格闘家」「海外大学の道×医師への道」「美術館・博物館空間デザイナー」「学校の先生」「広告って何?」「絵を描くお仕事」「弁護士」「コンサルタント」「整形外科医」の12ブースを設け、5回のセッションを行いました。宝仙小の卒業生、保護者など宝仙関係者とともに、「新しい学びの機会」を創り出すことができました。このような活動を次年度もさらに進めていきます。
さらにもう一つは、本校の最大の特色である「仏教精神に基づいた教育活動」を推進していくことです。本校は「品格と知性を兼ね備えた人を造る」を建学の精神としています。仏教の精神に触れ学ぶことで、「慈悲の心」「奉仕・感謝の心」を育んでいます。今年度も全校で「花まつり」や「みたままつり」を実施することができました。特に「みたままつり」は浴衣姿で全員が校庭に集まり、やぐらを囲んで盆踊りを踊ることができました。灯りの灯った提灯を持ち帰る子どもたちの笑顔が輝いていました。また、仏教の精神や教えについての学びでは、副住職の冨田道興先生から毎月1回、仏教の教えや考えについての講話をいただき、それを基に各先生方も仏教の教えを生かした道徳の授業に取組みました。次年度は、子どもたちに身近な、「月の生活の目標」なども、より仏教の考えとつなげていき、思いやりの心を育てていきたいと思っています。
3月13日(木)には、第六十七回卒業証書授与式を行います。6年生にとっては宝仙小での最後の授業、学びの場となります。18日(火)は令和6年度の修了式です。まとめの時期を大切に過ごしていきたいと考えています。保護者の皆様には、本年度も学校の活動のご支援とご協力をいただき、ありがとうございました。感謝申し上げます。
宝仙学園小学校 校長 西島勇