リセットする

宝仙小ニュース

この記事は1年以上前の記事のため、内容が古い可能性があります。

Hosen TV #27「国際看護・国際協力」

投稿日2020/11/26

【11月18日 水曜日】 宮﨑 一起 氏 (国立国際医療研究センター国際医療協力局 看護師)

 

27回目のHosenTVは海外で活躍する宮﨑さんに出演していただきました。

現在、ラオスでお仕事をされている宮﨑さん。この日もラオスから出演してくださいました。

 

まずはラオスの紹介からでした。

お部屋のベランダからラオスの町を見せてくださいました。外の気温は約30℃もあるそうです。

町の様子の写真や、市場には野菜や果物の他に、食用の小動物がそのまま売られている写真なども紹介してくださいました。日本で生活している私たちには驚きの映像でしたね。

なぜ、宮﨑さんはラオスで国際協力のお仕事をしているのか。それは高校生ぐらいのときから人の役に立ちたいと思っていたから、そして、日本では当たり前のことができない場所もあり、その場所でお手伝いをすることで、世界中の人が健康に過ごせるようにしたいと考えているからだそうです。

 

さて、ここでクイズです。次の写真はラオスのどこの写真でしょうか。3つの選択肢の中から選んでください。

①ホテル ②病院 ③刑務所

 

 

答えは…②病院です。

ラオスの病院では入院している患者さんのお世話を家族がします。その家族が休む場所は病院の廊下しかないんです。右上の廊下で寝ているのは入院患者さんのご家族の方たちだです。日本の病院と違うところがたくさんありますね。宮﨑さんは、その医療環境を良くするためのお仕事をしていらっしゃいます。

 

宮﨑さんは、以前、海上自衛隊の看護師さんでした。船に乗り、色々な国に行く中で、働く場所は日本だけじゃない、世界中で働けたら楽しいなと感じ自衛隊を辞め、フィジーやアメリカに留学し、英語の勉強をしながら日本以外の習慣や文化に触れました。「今の小学生は、小学生から英語の授業があるので、とても羨ましい」ともおっしゃっていましたね。

アメリカから帰国後は、日本の病院で看護師としてその現場を知るためにたくさんの場所で働きました。さらに、看護師の仕事を教える立場としてもお仕事をしました。それらの経験がすべて今のお仕事の役に立っていて、現在は、ラオスで看護師の国家試験を作るお仕事をされているそうです。

 

宮﨑さんが国際看護・国際協力を経験する中で大切だと思うことが2つあるそうです。

①「現地の人とコミュニケーションをとって、仲良くなることが大切」

たくさんの経験や知識を持っていても、まずはコミュニケーションから。はじめから偉そうにあれこれ言っても、現地の人は言うことを聞いてくれない。

②「相手を尊重する、理解する、うそをつかない、相手を見下さない」

これは、今の世の中においても本質的に変わらない大切なこと。国や人種は関係ない。

ということでした。これは国際看護・国際協力に限らず、人として大切なことでもありますね。

 

そして最後に子どもたちへのメッセージを伝えてくださいました。

どのお話も素敵な大切なメッセージでしたが、その中でも特に印象に残った言葉を紹介します。

「夢に向かって一直線に進んでいくのも、もちろんOK。でも、試験に落ちたり、失敗をしたりして他のことをやったとしても、それらは無駄ではなくて、必ず役に立つことにつながるから、夢に向かって頑張ってほしい。」という言葉でした。

 

見ていた子どもたちはどんなことを感じ取ったでしょうか。働く環境は日本だけではありません。世界中にあなたを必要としている場所があるかもしれません。

どんなお仕事に就くとしても、今回宮﨑さんが伝えてくださったたくさんの言葉は心にとめておいてほしいと思うと同時に私たちの心にも響いたお言葉でした。

 

 

宮﨑様

様々な経験をされて、世界中の人が健康に過ごすお手伝いをしたいという強い志をもった宮﨑さんのお話とメッセージは児童の心にも響いたと思います。将来は海外でお仕事をしたい、看護師さんになりたいという児童の感想もありました。今回のお話でその想いがさらに強くなったのではないでしょうか。

お忙しい中、宝仙の児童のために資料を作成し、心に残る貴重なお話をしてくださり、誠にありがとうございました。

心より御礼申し上げます。